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かからん団子を食べると死んだ祖父が語った疎開時代の思い出話を思い出す。

この記事は1年以上前に書かれた記事です。 営業時間など最新の情報はお店にお問い合わせください。 変更等お気づきの場合はメニューの情報提供カテゴリーからご連絡いただけると幸いです。

どうもハヂメです┏○┓(ズサーッ

KagoshimaniaXを
ご愛読いただいている皆さんの大半は、
鹿児島に縁のある方が多いと思います。

今日はネイティブ鹿児島弁で言うところの
「くぁくぁらんだご」の話をします。

ちなみに「かからん団子」というのは
上記のリンク(wiki)にもあるように、
鹿児島で昔から愛される「草餅」の一種です。

ちなみにこういう説明もネットでは見かけました。

鹿児島の郷土菓子。棘のあるサルトリイバラの茎を触らないようにと言う「かからん(鹿児島弁で”触らない”)」から葉を「かからん葉」と言い、「かからん団子」となったと言われています。かからん葉には殺菌作用があるので、団子も傷みにくいそうです。もう一つ、「かからん」は「病気にかからん(かからない)」という言葉にもかけられているようです。
(引用元:かからん団子|日本ガスの料理レシピより)

葉っぱには薬効もあるようですが、
基本的には「食べません」。
包む葉が変わると
「けせん団子」になったりするみたいです。

だいたい、端午の節句とかのあたり。
4月末~5月始めの
この時期が「旬(?)」と、
聞いたことがあります。

かからん団子を食べると死んだ祖父が語った疎開時代の思い出話を思い出す。

地元のお菓子屋さんや、
物産館なんかに行くとこんな感じで売ってます。
ちなみにこちらは、いちき串木野市のさのさ館です。

かからん団子を食べると死んだ祖父が語った疎開時代の思い出話を思い出す。

あくまきがめっちゃ売れしてました。
いこもちや高麗菓子なども好きですが、
2倍増しくらいで「かからん団子」が好きです。
昔は和菓子って得意じゃなかったんですけどね。

かからん団子を食べると死んだ祖父が語った疎開時代の思い出話を思い出す。

理由についてはタイトルと関わってくるので、
ちょっと僕の思い出話に付き合ってくださいね。

「ちいちゃんのかげおくり」ってわかります?

小学校3年生の夏頃だったと思います。
国語の授業の宿題で、身内の人からの聞き取りで、
「戦争にまつわるエピソード」を求められました。

ちょうど学校の教材で、「戦争」をテーマにした内容のものを
扱っていたからだったと思います。
「ちいちゃんのかげおくり」ってわかります?
あれです。(※多分同世代ならわかると思います)

原典の絵本や内容についてはこちらが参考になると思います。

その宿題のために、
僕は当時、健在だった祖父に電話をかけました。
電話の前にノートを開き、えんぴつ片手に聞きました。

 

泥の味のする「かからん団子」

僕の祖父(父方)は、晩酌をかかさない人でした。
少し酔っ払っていたからか、
話が少し飛び飛びでメモをとるのに苦労した覚えがあります。

聞く限り、僕の祖父は戦争があった頃、
ちょうど僕と同じくらいの年頃だったようです。

徴兵されることなく、疎開していたようでした。
食べるものがなく、とてもひもじい思いをしていたようです。
空襲がとても怖くて、いつも恐怖していたようでした。

それでも、それなりに楽しくしていたようで、
疎開先での悪童たちと悪ふざけした思い出なども聞きました。
山で野鳥?を獲って、焼いて食べた話などもしていた気がします。

そんな疎開先でのある日のこと。
祖父(当時、少年)は悪童の一人に
人気のない川辺に呼ばれたようです。
その悪童が懐から、葉っぱに包まれたものを
祖父にくれたようです。

「かからんだごじゃ。内緒やっど」

祖父はとても喜んだようです。
当時からすれば、とても貴重なもの。
それを悪童からこっそりと貰ったことに
「仲間意識」とか「特別感」みたいなのを
感じたそうです。

祖父は川辺の石に腰掛けて、
葉っぱの包みをめくって、
あたりに人がいないことを確認して
食べたようです。

・・・。

それは、泥の味のする
「かからん団子」だったようです。
というよりは、只の泥団子を葉っぱに包んだもの。

そう、「かからん団子」なんかはなく、
悪童のいたずらだったのです。

祖父はなんだかもう
騙されたことやら、
気付けなかった恥ずかしさやら、
色んな思いで悲しくなったそうです。

周りに隠れていた悪童たちも、
最初は笑っていましたが、
最終的には、「すまん」と詫びてくるほどには
ショックを感じていた様子だったようです。

「よほどお腹が空いていたんだろうねぇ」

そんな祖父の、今までに聞いたことのない
悲しいような、寂しいような複雑な声色での
言葉はとても記憶に残っています。

ちなみに、この一件以来、
祖父にとって「かからん団子」は
トラウマのようなものらしく、
「嫌いになった」と言ってました。

たしかに、祖父が亡くなるまでのあいだ、
かからん団子を食べているのは見たことがない・・・
ような気もします。(けっこう曖昧です)

かからん団子を食べると祖父を思い出します。

そんな話を聞いた頃からか、
僕は少しだけ、ちょっとだけ。
和菓子を食べる機会が多くなった気がします。

「かからん団子」もその頃に
好物になったものの一つです。

かからん団子を食べると死んだ祖父が語った疎開時代の思い出話を思い出す。

というわけで食べましょう。
まずは、あずきから。

かからん団子を食べると死んだ祖父が語った疎開時代の思い出話を思い出す。

うん、とっても素朴な甘さ。
そしてほどよい塩っけ感。
甘じょっぱい・・・ではないですね。
甘さが引き立つような塩っけです。

そして、よもぎ。

かからん団子を食べると死んだ祖父が語った疎開時代の思い出話を思い出す。

濃厚ですねぇ・・・。

やっぱり美味しいです。
たぶんDNAに刻まれている、
そんな感じでしょうか。
温かいお茶が欲しくなります。

もっちもち。

かからん団子を食べると死んだ祖父が語った疎開時代の思い出話を思い出す。

そして、やっぱりなんですけども。
かからん団子を食べると祖父を思い出します。

昔は、それぞれの家庭で作っていた~
みたいな話も聞きますが、今じゃこうやって
手軽に買えるので、ありがたいですね。

というわけで、皆さんも気が向いたり、
見かけた際には、食べてみてはいかがでしょうか。

ではでは今日のところはこのへんで。
ハヂメでした┏○┓(ズサーッ


【本日のお店】
いちき串木野特産さのさ館
(いちき串木野市上名3018-5)
TEL:0996-32-0780
定休日:原則として年中無休
(但し、1月1日・2日・3日は休み)

【本日のお菓子(販売元)】
有限会社 梅木商店
(南九州市川辺町平山6794)
TEL:0993-56-0126
HP(ネットショップ)はこちらから。


 

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