2019年の第38回いぶすき菜の花マラソン、参加レポの続きです。
第一関門の29キロ地点を少し余裕を持って突破し、30キロ以降のお話をしていきます。
今回は「7回目のチャレンジで初の完走をめざす」、僕の同級生でこのサイトKagoshimaniaXの立ち上げメンバーのささきも一緒です。
ではもうしばらくお付き合いください。
30キロ〜
ここから長い坂を下るという、菜の花マラソンでも屈指の難所を走っていきます。
35キロ地点をすぎると、山川港を離れる長い上り坂、そして最後のストレートが待っているのである程度体力も温存せねばなりません。
そろそろ僕も足が痛くなってきた・・・
と思いつつ前に「脚が痛いのは気のせいっちゃ」というTシャツを着ている人がいました。
「うむ、気のせいだな」とだましだましゴールを目指します。
やってきました。鹿児島にこんな綺麗なとこがあるんだなぁと思う素晴らしい景色を眺めつつ、ちょっと急な下り坂。
ここがかなりキツい。ダメージを受けた脚や腰を攻め立てます。
ささきも必死で僕についてきます。
ここを乗り切れば、35キロ。
最後の難関となる長い坂がやってきます。
35キロ〜
僕が毎年菜の花マラソンで唯一座り込んで休憩をするJR山川駅のあたり。
それをすぎるといよいよレースは最終盤を迎えます。
ここで時刻は15:26。
14:00タイムアップの第二関門をクリアです。
ささきはここで時間を残しているという経験は初めて。
ただし、最後の制限時間である午後5時まであと1時間30分。
「がんばれば行ける、でもちょっとでも頑張れなければ行けない」
という微妙なタイムです。
ささきも「もう走るのは無理だ」と言い出しました。
なんとか歩くペースは維持できているものの、止まったら制限時間内にゴールは不可能。
そして迎える難所、長い坂。
「ここを16時までに登れなければ、お前を置いて僕は先に行く」と告げ、坂を登り始めました。
なんとか16時前には坂を登りきることに成功。
「どうせここまできたら自分の足でゴールまで行かねばならない、だったら絶対時間内にゴールしようぜ」とささきに声をかけ、最後のストレート約3キロに突入していきます。
指宿の温泉街を横目に走るストレート。
毎年「負けないで」を歌っている皆さんに今年も会えました。
7年越しの願い「ささきの完走」は成し遂げることはできるのか。
ついに40キロ地点を迎えます。
40キロ〜
交通規制も終了し、歩道の人だかりを避けながら歩みをすすめます。
多分この人達の流れにいたら時間内ゴールは不可能。
ささきが脚を取られないように、前の人をかき分けながら進んでいきます。
僕「止まってもええで?大丈夫け?」
ささき「だいじょうぶ」
このやり取りを10回くらいしました。
僕「OK?」
ささき「(コクッ)」
僕「はい、オケ」
という、YouTuberのブラックナイト山田のマネをするおにやのマネも20回位しました。
僕も毎年7時間以上かけてこのレースをクリアしていますが、7時間でやりきってるのです。
このくらいでいけるだろうという感覚は身体に染み込んでいます。
「これはいけるかもしれない」
そう思いながら、ささきの前を歩きます。
今年は絶対ささきとゴールする。
そのことだけを考えながら、いよいよラスト1キロ。
時刻はすでに16:30。
必ずゴールしてみせます。
ラスト1キロ〜ゴール
いよいよ見えてきた「あと1km」の看板。
毎年「今年はいい感じやな」「もう無理w」などの思いを持ちながら見かける看板。
17時までに絶対ゴールするぞと、前を歩くランナーやレースを終えて帰る人をかき分けかき分け進んでいきます。
いよいよゴールが見えてくる指宿市陸上競技場へ到着。
時刻は16:45。
やっときました。
ささきもこんな顔してますが、マジで頑張ってくれました。あとちょっとやぞ。
この時間になると、もう走ることもかなわないランナーも。
最後の力を振り絞り、ちょっとだけ駆け足になったりもします。
ゴールです。
毎年ここを通過するたびに他に変えられぬ達成感を感じることができます。
そして、7年目の挑戦でついに制限時間内ゴールを成し遂げたささき。
「やっとゴールできたよ、ありがとう」
彼の目には涙が。
「うおおおおお!ささきーーーー!」
とここで抱擁すると僕も確実に大泣きするので、ここはグッとこらえました。
っていうかちょっと泣きました。
よく頑張りました。
ゴール前にはなんとかゴールできた喜びを噛みしめる人でごった返していました。
その中に、昨年「KagoshimaniaX見てるわよ」と声をかけてくれたお姉さんがいました。
今年はコンディションも悪く最後泣きながら走ってたそう。
本当にお疲れ様でした。
毎年「完走できずに食ううどんはうめぇか?」とみんなでささきに言っていたうどんも今年は全員完走で食べることができました。
世界で一番美味しいうどんに思えます。
脚をガクガクさせながら記念撮影。
みんな本当におつかれでした。
今年はZOZOスーツ着て走ったのですが、脚をサポートする締め付けもないし、防寒もイマイチなので、体型を計測するだけにしておきましょう。
到着が遅くなり、会えそうな人に会えなかったりが残念でしたが、たくさんの皆さんに「おお!カゴシマニアックスだ!見てるよ!」と声をかけていただいて、とても嬉しかったです。SNSのコメントやいいねもたくさんきてました。本当にありがとうございます。
毎年、指宿市民のみなさんが応援やアメを配っているのを見て、食べて「来てよかったなぁ」と思います。
今年は完走後は殿様湯に行きました、温泉最高です。
そして、毎年懲りずにフルマラソンに付き合ってくれる仲間たちに感謝です。
そしてそして、最後の最後まで根性を見せたささき、よく頑張った。お前がナンバーワンだ。
1位の公務員ランナー川内さんは大会新の2時間14分だったようですね。
1万人を越す参加者のみなさん、それぞれにドラマがあったはず。
みんなナンバーワンです。
我々は
「ささきを完走させる」
という大きな目標をクリアしたので、とりあえず菜の花マラソンは今年で終わりにしたいと考えています。
普段から走ってるわけではないし、マラソンはむしろしたくないタイプの人間です。
また10月くらいに「あの黄色い封筒」が送られてきたら・・・
そいじゃあまた!